月曜日, 4月 24, 2006

母鳥は強し!

抱卵中のシジュウカラを確認しようとして、巣箱の穴に顔を近づけてみました。暗くてよく見えないのですが、顔が巣箱から20センチほどまで近づけると、突然、親鳥が小鳥とも思えないような声で「フーッツ!」と威嚇してきます。体長20センチほどの小さな身体で胸一杯空気を吸い込み、怒りで毛を逆立てながら人間を追い払おうとしている訳ですね。・・・こんなことが昨日、一昨日と続けて2回ありました。まったく「母(鳥)は強し!」を実感させられます。
【写真】カラスノエンドウ(2006.4.22 野川公園で)

もちろん、この抱卵しているのが母鳥なのか父鳥なのか、確認している訳ではありませんが、一羽が抱卵を続け、もう一羽が電線で高鳴きしているとすると、人間の感覚として、抱卵しているのが母鳥、電線で高鳴きしているのが、「縄張り」を守っている父鳥という気もします。・・・でも、そうだとすると、抱卵中の母鳥はどうやって自身の餌をとってくるのでしょう。南極の帝王ペンギンは父鳥が抱卵するようですし、人間(しかも現代日本)の「感覚」で判断してはいけないのでしょう、きっと。

どちらにせよ、子を守る親鳥のパワーというのは凄くて、それは、去年5月の巣立ちの時にも驚かされたことがありました。その日、朝から親鳥たちは巣箱に餌を運び込むことを止め、巣箱の周りで口に餌をくわえながら、「早く出ておいで・・・」とでもいうように、盛んに鳴きながら子鳥たちの巣立ちを誘っていました。たろパパにもいよいよ巣立ちだということがわかり、巣箱の側板を開けて何枚か写真を撮ったのです。そして、その一瞬、それまでおびえて巣の奥に集まっていた子鳥のうちの数羽が巣箱を飛び出したのです。

最初からちゃんと飛べる子鳥というのはいなくて、地上を歩きまわるものようやく家の屋根までたどりついたもの、壁に必死につかまろうとするものもいます。と、その時、向こうのアパートの上から見ていたカラスが地上ではいずり回っていた子鳥の一羽を襲い、口にくわえて飛び去ろうとするではありませんか。・・・この時の親鳥の怒りが凄かった! 10倍くらい大きいカラスが飛ぶ後ろから、「コラー、マテー」とばかりに追撃していったのです。明らかにカラスの方が分が悪く、アパートの向こうの公園の方に逃げていってしまいました。

ここ数日、変わりやすい天気の東京ですが、太郎くんの家では、こうして今年もシジュウカラの誕生のドラマが始まりました。・・・同じ「劇場型」でも、こういうお話しの方が罪がなくていいのではと思います。


【写真】 野川でとったトンボのヤゴとエビ。ただし、エビは水質の変化に弱いためか、水槽に移したその日のうちにつぎつぎに死んでしまい、カワニナやオタマジャクシの格好の餌になってしまいました(2006.4.22)

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