日曜日, 7月 15, 2007

鮎はどこに・・・

台風4号は、夕方、房総半島の沖で暴風圏を失い、東に向かっていった。九州や四国では増水した川などで水に飲まれて死者が出た。とりわけ鹿児島の小学生が亡くなったというニュースに心が痛む。・・・東京では午後になると雨脚が弱まった。もう大雨はないと見極め、調布の上河原堰あたりのようすを偵察しに出かけた。

【写真】午後4時頃の上河原堰堤下(多摩川 2007.7.15)

「川が一、二メートル増水するとあたりの形相が変わる。小さなせせらぎは激流になり、茶色の濁流が岸を洗う。長い竹竿を柄にした大きなサデ網を肩にした年寄り達が『大事、大事(おおごつ、おおごつ)!』と声に出しながら、しかし顔はにんまりと笑って、川べりの道を往ったり来たりしている」(野田知佑『少年よ、大魚を抱け』より BE-PAL8 2007

多摩川は増水し、通常より3メートルほども水位が高いように見える。普段は冠水しない中州がすっかり水没し、丈の高い草がみえるだけだ。


【写真】普段は平瀬となるあたりのようす(多摩川 2007.7.15)

増水しゴウゴウと水が流れるこんな時、鮎やオイカワはどうしているんだろう? ・・・一番ありそうだと思えるのは、足元、つまり岸辺の草が密生しているあたりに隠れていることだ。
この台風4号到来を前に、房総・湊川で鮎やウナギが爆釣となったというレポートを西野弘章さんが書いている。

台風の直前は激釣のチャンスだと言われている。濁荒れ&激ニゴリでエサの捕食がおぼつかない状態を予測して、魚たちが荒食いに走るからだ。とくにアユの場合は、大雨で川石のコケが飛んでしまうと動物性のエサを積極的に食ってくる。まさに、エサ釣りの絶好のチャンスになるわけだ。そしてもちろん、ウナギも雨のニゴリを狙うのは鉄則である。(「房総爆釣通信」2007/7/13より)

この台風4号が去った後はどうだろう? 激流、激ニゴリの中で、魚たちがヘトヘトになっていることは間違いないが・・・。


【写真】上河原堰堤(多摩川 2007.7.15)

この濁流では「プロの漁師」たちも仕事にならないようすだ。写真のとおり、送電線には川鵜たちがズラリと羽根を休めている。














【写真】君は誰?(多摩川 2007.7.15)

台風の名残の小雨が降る中、河原堤の遊歩道に所在なげにたたずむ柴犬くんを発見。・・・でも、君はいったい誰? 家族はいないの?

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