火曜日, 8月 21, 2007

電力ダウンと東電の腐敗

先ほど午後1時過ぎ、甲子園で広陵が常葉菊川を破って決勝進出を決めた頃、東京の気温は35度、東電が「今日の予想最大電力=6,000万kW」の前提とした最高気温に達した。ここへきてマスコミも「電力綱渡り」といった記事を掲げるようになったが、まだ深刻な危機感は拡がりに乏しい。

【写真】旭山動物園のホッキョクグマくん(2007.4.1)

今日、気温がさらに1度上がれば170万kWの需要増となるという。東電の供給限界は6,230万kW、発動されると17年ぶりという随時調整契約企業に対する電力供給停止(120万kW)と塩原発電所(90万kW)の動員を考慮しても、電力ダウンの危機は目前に迫っているというべきだろう。

最近、私の勤務先にほど近いところに、「東電さわやかケア荻窪」という高齢者介護サービスの事業所ができた。東電の「経営改革」に連なる新規事業と位置づけられているものと思う。こうした新規事業自体を批判するつもりはないが、今日のような恐るべき電力供給事業のピンチを考える時、東電の経営改革自体が上っ面だけのもの、東電という組織の根っこからの腐敗を隠すものといった感想を抱かざるを得ない。

1.今回の電力危機の原因となった柏崎刈羽原発の停止は、活断層の存在を「見落とした」ことから生じているといってもよい。・・・しかし、これは見落とした訳ではないだろう。安全よりも建設を優先させたということだ。
2.塩原発電所を停止するに至った数々のデータ改竄。その隠蔽体質。

そして、これは東電ではないが、同じ原子力発電事業という点で、1999年の東海村JCO臨界事故を思い起こす。あの事故では、裏マニュアルさえも逸脱して、放射能溶液をバケツで処理して臨界までいってしまった。社会の批判に内向きになり、ガチガチに堅めた組織の陰でとんでもない違法行為を繰り返す、そうした隠蔽体質は東電の幹部から現場の責任者に至るまでしみ通っているのではないか。

「隠すほどに現る」の格言どおり、不都合な真実はいずれ必ず暴露される。この間の状況を振り返ってみると、どんなに処分を行い反省を口にしてみても、東電の組織の腐敗が一掃されているとは到底言い難い。

まもなく午後3時、甲子園では準決勝の第2試合が中盤を迎えようとしている。電力がダウンすれば、こうした夏の楽しみが奪われるだけに留まらない。首都圏交通の全面停止、産業活動の停止、そして、住宅では電気がとまり、冷蔵庫の中では食べ物が腐敗を始めるだろう。この暑さの中では、高齢者がバタバタと倒れる事態になるかもしれない。

新しい酒は新しい革袋に、という西欧のことわざどおり、腐敗した東電という組織は、中も外もすべて入れ替えなければならぬ。そのように思う。

木曜日, 8月 09, 2007

伊豆の「親子魚釣りツアー」

この3日間で、西伊豆(戸田、土肥)から東伊豆(河津、稲取)へ親子魚釣りツアーといった感じの旅になりました。

【写真】戸田港の岸壁から(2007.8.6)

<1日目> 7月の台風で西伊豆バイパスのあたりが通行止めになっているため、修善寺から戸田経由で土肥に入りました。途中、山道で車酔いした太郎の回復を待とうと、戸田港の岸壁に車を止めたところ、小メジナを釣っている家族がいました。見ると、鮮やかなブルーの熱帯魚風の小魚がたくさん群れています。

そこで、4.5メートルのノベ竿でウキ釣りをやってみました。エサは近くのお店で買った「くわせアミエビ」(300円)。海面近くまでブルーの小魚がエサを追ってくるのですが、なかなかパクッとは喰ってくれません。針を左右に流しているうちに、今度は黒っぽい魚の群がエサに向かってきて、元気なのが喰いついてきました。15センチほどのメジナです。

港内なのに水がきれいで、ほとんど釣り堀状態でした。途中から太郎がやってきて交替で釣っているうちに、太郎もすっかり元気になりました。


【写真】スズメダイ、・・・かな?(2007.8.7)

この日は、午後、土肥のホテルにチェックインした後、ホテル前の石浜で海水浴しながら、また(同じウキ仕掛けで)釣りを楽しみました。魚影は非常に濃く、ここでもほとんど入れ喰い状態です。ブルーとオレンジの色鮮やかなベラフグネンブツダイなどです。・・・まあ、ネンブツダイというのは、箸にも棒にもかからない「外道の代表」みたいな魚らしいですが。

<2日目> 早朝、太郎を無理矢理起こし、土肥港の岸壁で釣ってみました。ビギナーズ・ラックというべきでしょうか。太郎が岸壁からウキ仕掛けを投げ込むとたちまち引きがあって、釣りあげたのが上の写真のスズメダイ(セダカスズメダイ)です。18センチほどありました。太郎がムチャクチャ喜んだのは言うまでもありません。

このように西伊豆の海は、私たちのようなほとんど素人のファミリーにも簡単に楽しむことができるほど魚がたくさんいます。土肥港では、投げ釣りでソーダガツオを釣っている人もいました。因みに、太郎が釣ったスズメダイは、夕方、河津の宿で塩焼きにしてもらって頂きました。美味しかったです。・・・私が捌いたのですが、白身で刺身にしても美味しそうな感じでした。


2日目は土肥から河津に移動し、まず菖蒲沢漁港でちょっと泳いでみました。ここはダイビング・スポットでもあり、宿の方に紹介されたところでもあるのですが、水がいまひとつ綺麗ではありません。魚や磯の生物もあまり見あたらず、小一時間ほどで引きあげ、今井浜に移動しました。

【写真】河津のオイカワとアユ(2007.8.8)

河津の宿は河津桜で有名な川の近くで、ここは鮎釣りも盛んです。車で橋を渡るたびに友釣りをやっている人たちをみることができました。・・・夕方、ほんの20分ほど宿を抜け出して竿を出してみると、15センチほどの鮎が1匹、同じくらいのオイカワが2匹釣れました。ウーン、これを見逃す手はないと感じ入り、翌朝は太郎と川に繰り出すことに・・・。


<3日目> 朝6時、太郎がすぐ起きたのにはビックリしました。普段は朝が苦手です。しかし、川端の食堂で遊漁券(千円)を買い、毛針仕掛けを太郎に持たせたものの、なかなか釣れません。やはり、毛針流しで鮎を釣るというのは、多少の経験が必要なようです。太郎は漁網でガサガサをやることにし、私は例の4.5メートルのノベ竿に「下野毛針」の7本針で試してみました。

【写真】河津桜が有名だという(2007.8.7 夕方)

1時間あまりの釣果はご覧のとおり(上の写真)、10センチから12センチの鮎が2匹、オイカワが3匹でした。これはクーラーボックスで持ち帰り、夜、自宅でおいしく頂きました。・・・鮎は塩焼きにしてみましたが、確かに多摩川の鮎より美味しいような気がしました。


【写真】小メジナ、稲取港の唯一の「釣果」(2007.8.9)

最終日は、東京への帰路、稲取漁港で岸壁釣りをやってみました。ここでも(戸田港と同じように)小さなメジナやブルーの小魚が群れていましたが、ほとんど釣れずに終わりました。ここでの唯一の「釣果」となった小メジナくんは、家の海水槽の住人になりました。もっとも、釣られたショックがあるのか、エサが喉を通らないようすなのが少し気がかりではあります。

今回は、海に限れば、あきらかに西伊豆のほうが魚影も濃いように思われました。ただし、釣果は、場所にもより、季節や時間帯にもよることで、一概にはいえないことではあります。太郎は釣りにハマるかもしれません。帰路には「伊豆に家があったらいいのに」などとつぶやいておりました。

月曜日, 8月 06, 2007

今日から夏休み

金はないけど暇はあるので、「今日から夏休み」とります。正確に言うと、気分としては「暇」もあまりない感じなのですが、そこはもうゴチャゴチャ言わず「すべてを忘れて」、3日間遊びましょう、・・・「3日間」だけというところが、また悲しいけれども!

【写真】多摩川で川遊び(2007.8.4 東京で今年の猛暑を記録した日)

一昨日の土曜日はご近所で多摩川に遊びに行きました。上河原堰堤下、東京側の分流は小河川のようになっていて、水もまあまあきれい。子どもたちは魚とり、エビとりに夢中になり、半日、川遊びの楽しさを満喫したようです。

昨日は旅行の準備が終わってから、少しの間、太郎とキャッチボールをしました。太郎の少年野球は続いていて、毎週日曜日にはほとんど欠かさず練習に行っているようです。昨日、投げていたボールも、前に較べたらずいぶんしっかりしてきていて、それよりも何よりも、投球フォームとかボールの握り方とかに注意しながら投げ込んでくる集中力が、格段についてきているのがわかりました。

私たちが「チョー甘」に扱ってしまい、どうもワガママぶりしか目につかなかったのですが、その一方で確実に成長している、・・・ほんとうに少年野球をやってくださっている監督さんたちに、心から感謝! です。

先ごろ、河合隼雄先生が亡くなられました。その点のニュースはあまりありませんが、昨年夏に倒れられてから、意識が戻ることはなかったように思われます。新聞の追悼記事などを読みながら、大きな仕事をされた方が亡くなったのだ、と改めて感じておりました。私も何か(この場で)書きたいと思っているうちに少し日が経ってしまいました。

さて、そろそろ(午前4時過ぎ)出発です。渋滞しないうちに東名を抜け、柿田川公園で休憩して西伊豆、というプランです。それでは・・・