土曜日, 12月 22, 2007

人の生命に線引きをするのか

気がつけば、あと10日で今年も終わりとなる。
このブログ、12月になってからまだ一度も更新していないが、歳の瀬らしくすこしこの一年を振り返ってみようか・・・

正月に(これは来年の)、妻・太郎と仙台の私の実家に寄り、ついでに蔵王でスキーをしてこようという話になった。私も15年ぶりのスキーで、ウェアを押入れの奥から取り出してみた。このウェアを買った頃、私はまだ250ccのバイクを乗り回し、体重は62キロほどだった。今は80キロ+。腹のまわりにしっかりと肉がついている。で、ウェアを着てみて驚いた。・・・腹回りのチャックが閉まらない! 両脇のショーターを完全に外してようやく押し込んだ。ギリギリセーフか? 厚いセーターを着るのは難しいかもしれない。ああ、まったくヤレヤレである。来年はこの腹回りの肉と格闘せにゃいかんなあ。

【写真】太郎の少年野球もこの1年よく続いたものだ(2007.11.24)

最近ではこのブログの更新も少なくなってしまったが、この一年、折々の政治寸評などは、それなりに世の人々の率直な思いを表してきたのではないかと、わずかな自負もある。4月には緑資源機構の談合について「怒り」を書いた。松岡農水大臣が秘密を抱えたまま自死するというバカなことをやったのはその後だった。

9月の初めには、安倍首相が例の給油活動にこだわる発言をしていて、「どーもなんか妙だな」と思いつつブログを書いていたが、結局、もろくも政権を投げ出してしまうという結果となった。

まあそのようなことで、今週のC型肝炎訴訟についての原告団と政府(福田氏)のやりとりを聞いて、「ああ、これで国民は、かろうじて握っていたフクダコ(凧)の糸を放したな」といった感想をもったことも、あながち世の潮目を見誤ってはいないと思える。国民の支持を失った政権は「糸の切れた凧」のように、まもなく地に墜ちるだろう。

「人の生命に線引きをするのか!」という批判、あるいは原告団が政府の方針を拒否した判断が適切かどうかは、私にはわからない。しかし、「線引きをしなければ補償対象が際限なく増える」という、政府側のいかにも官僚的な判断について、私は殊に腹が立った。私は慢性B型肝炎の患者で、幸いにも肝炎のレベルが低く、日常生活にほとんど支障はないが、それでも毎日1錠の服薬を欠くことができない。薬代もけっして安くない。

つまるところ、「線引き」の問題は、政府財政の困難と国民の健康を秤にかけて、前者が重いといっている訳だ。そのような判断を、原告団が受け入れるべくもない。もし政府が本気になってすべてのC型肝炎患者に対して責任を認め、政府が倒れる危険があっても対策をやり抜くといった決意を表したらどうであっただろう。国民は政府を支持し、消費税の値上げでもなんでも受け入れるのではないか。・・・そのようなダイナミックな決断にこそ政治家の役割りがあるはずだ。しかし、福田氏はそれをしなかった。官僚に負けたのだ。いや、自分に負けたというべきかもしれない。そして、新年早々の総選挙という可能性が高まった。

今年を振り返れば、私が釣りにハマったことについて、ぜひ書かなければならない。でも、まあ今日はここまでにしよう・・・