金曜日, 9月 22, 2006

カブトムシが死んじゃった!

昨日、都教育委員会による日の丸・君が代処分を不当とする東京地裁判決が出ました。ごくあたり前の常識的見解だと思いますが、にも係わらず、けっしてこれが、現在の学校教育の世界の常識になっていない点に、あらためて深い絶望を感じました。

【写真】もう、そろそろ「限界」(2006.9.18)

これまで何度か書いたように思いますが、とにかく現在の教師たちの「口の重さ」はなんなんだ(!)ということです。とにかくお互いに話をしない、議論をしない、対立をしない・・・、要は「自分の考え」を持たない、ただひたすら決められた職分をこなすだけ、じゃないでしょうか。僕がNYパパを羨ましいというのは、少なくともあちらでは「学校は親と教師が話し合いながら運営していく」という基本が明確だからです。日の丸・君が代という一種の踏み絵で教師や生徒をしばりつけようという、ほとんど江戸時代のキリシタン弾圧みたいなことがまかり通る陰惨な世界に、子どもを行かせたくありません。

教師が自分の言葉を失っていて、どうして子どもたちが育つでしょうか? ・・・まあ、絶望だけしていても仕方ないのですが、新首相になるべき人が言っている教育改革を含めて、私は現在の公教育を改革あるいは再生させようというのは、基本的に無理だと感じています。これだけ頑固にもつれにもつれて積み上がった巨大な制度は、一度、徹底的に解体した上で、すべて原理からつくり直す以外にないはずです。それがどんなに困難に見えても、です。

【写真】これはムック、・・・じゃなくて、死んでいくカブト虫たちが残した幼虫(2006.9.20)

Rパパさま コメントありがとうございます。
 > 「命の洗濯」という前向きな表現は相応しくなく、何重もの
 > 鎧を脱ぎ捨てて、孤独感、不安感、劣等感のなかで人生と向
 > き合う。密かに憧れますね。
Rパパにして「劣等感」なんですね! いや、こちらが家出で得るものがあったとか言っても、妻などは「子どもの世話を人にさせて、なにを極楽トンボみたいな・・・」とか思っているんでしょう、きっと。

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Is the old Samurai helmet come from this??

たろパパ さんのコメント...

No,"kabutomusi" come from old Samurai helmet, ・・・maybe

匿名 さんのコメント...

 Rパパです。
 石原都知事は都教委の処分に対する東京地裁の判決を無視し、いっそう日の丸君が代を徹底する構えのようですね。
 知事は、会見で、国の学習指導要領を遵守しているだけと言い張っていましたが、確か判決では、学習指導要領を超えて過剰な規律をしていると判示していたはずです。
 都は「国が言うとおりやっているだけ」と言い、国は「各教育委員会が自主的に判断してやっているだけ」と言い、互いに責任転嫁をするかたちで周囲を煙に巻きつつ、実は密かに手と手を携えて“愛国心”教育に邁進する魂胆なのでしょう。

たろパパ さんのコメント...

石原知事の思想内容を調べたことはありませんが、先日また繰り返した「三国人」発言などをみると、軍国主義の時代に人格形成して、以来、真剣な反省もなく生き延びてきた懲りない右翼ということだろうと思います。今回の東京地裁判決のポイントは、日の丸・君が代に異論をもつのには歴史的な根拠がある、強制するのは違法、という2点だろうと思います。昨日のニュースで、石原知事は「規律を守れと言っている」などとコメントしていたようですが、日本が犯した戦争の誤りをどのように総括するのか、この処分が強制なのか、という肝心の点には触れていませんでした(短いニュースでしたので言っているのかもしれませんが)。こうした言い逃れを見逃すほど、現在の世論は甘くないだろうと思います。
それにしても、私たちが反省すべきなのは、こうした人物を知事に選んでしまったことです。石原氏に一票入れた方たちの大方は、けっしてこうした独裁的な処分の乱発を認めている訳ではないにしても、です。来るべき選挙においては、知見、行動力ともに信頼にたる方を知事候補にたてて石原氏を追い落とすことが重要だと思います。なんだかんだと言っても、相手は知事なのですから。

匿名 さんのコメント...

NYパパです。
私は新人類世代なので、どちらでも良いという立場です。どういう結果になろうがどこかで誰かが不愉快になるような問題については新人類世代は可能な限り『無視する』世代かもしれません。

会社の若手は『関係ない』『どうでもいい』が太宗です。でもひとりだけ『荒川静香さんが金メダルを取って日の丸があがって、君が代がながれたときは理屈ぬきで感激した』といっていました。また『国民投票でもなんでもして変えたほうがいいという意見が多数であれば、新しい国旗、国家を作ればよい』
という意見もでていました。

私は、怒られるかもしれませんが、先生がこんなことに大切な時間を使って、また裁判で勝って喜んでいる時間があるのなら、生徒、保護者、先生とのコミュニケーション強化に使っていただきたいと思います。

子供は巻き込まれているだけです。入学式、卒業式で先生が校長先生に文句をつけているような学校に子供を通わせたくはありません。主役は子供なんです。

たろパパ さんのコメント...

NYパパさま
こんにちわ!
コメントありがとうございます。

> 私は新人類世代なので
とありましたが、世代というより個性という点で、NYパパさんは、たぶん伝統的な意味で「日本的」ではないのだろうと思います。・・・それは、恐らく私についても言えることです。日本を外からみる経験が多ければ、恐らく気がつくことでしょうけれども、ここは「箱庭」のような、外からは見えない特別なルールが支配する社会です。

もちろん、どの国にもある程度の独自ルールがあるのでしょうが、日本の場合は特別です。法や経済ルールが西欧にルーツをもつ個人を前提としているのに対して、多くの日本人は個人としての自覚も訓練もないままに「誰か」に寄りかかって社会生活を送っています。・・・よいか悪いかは別として。

でも、もうたぶん、そのようなことが通じる時代じゃない、ということなのでしょう。