金曜日, 3月 17, 2006

わらべうた

ちゃーりっぷ
ちゃーりっぷ
おんりきりきりき
あっぷっぷ
たろうくん
はなこさん
はい
おめでとう
2005年3月、保育士の皆さんや園児のみんながうたうこの唄に送られて、太郎たちが柳橋保育園を卒園してちょうど1年になります。柳橋保育園がわらべ唄を園児の教育に取り入れたのは1980年代以前にさかのぼるようです。長く園においでの先生から「わらべ唄を調べるために多摩の奥のほうまで出かけました」というお話しを聞いたことがあります。その取り組みは『いまなぜわらべうたか / 羽仁協子講演集』にまとめられているとのことですが、私は残念ながら絶版になっているこの本をまだ読んだことがありません。
【写真】 まもなく卒園式が始まる(待機室にて) (2005.3.20)

柳橋保育園の行事には、他の園などでみかける「保護者にみせるためのお遊戯」はありませんので、なかには園児たちがわらべうたを唄う姿を知らないパパもいるようです。昨年の正月、たろパパは、ちょうどビオトープづくりが始まった頃、隣接する緑寿園(高齢者施設)の庭で行われた「どんと焼き」の行事を取材する機会がありました。身に凍みる寒気の中、「ひとつとせー・・・」で始まる祝い唄(数え唄)を唄いながら近隣の保育園の園児たちが集まってきた時には、かつてラフカディオ・ハーンが描いた近代以前の日本の原風景といった趣きすら漂っていました。あの子供たちの歌声に本当に心が洗われました。

今の時代、子育てはとくに母親にとって重い負担で、保育所の整備など子育て支援の施策の必要性がいわれます。こうしたことはもちろん非常に大切なことですが、同時に、子どもたちを育てるためには、施設や保育士の整備・確保といったことのみならず、ほとんど芸術的とすら言える保育のノウハウ、蓄積が必要ということを、この園の実践をみていると気付かされます。もし園児の保護者の方がこれを読んでくださっていたら、ぜひ機会をとらえて子どもたちのわらべ唄を聞いてみてください。きっと素晴らしい発見があるに違いありません。

【写真】新年のどんと焼き 園の保育士の皆さんは地元の和太鼓グループの方々のご指導でいつも熱心に練習しています このどんと焼きの時には子どもたちが「せんせい、カッコいいー!」と熱い声援を送っていました(2005.1.7 緑寿園園庭で)

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